私は幼少期に紙の本と触れ合ってきたことを恨んでいます
私は社会人2年目で実家暮らしをしています。
実家ぐらしは最高です。楽だし金がかからない。
都心にある職場まで1時間強と少々通勤が大変ですが、一人暮らしすれば家賃やら食費やら生活費で月10万円くらいかかることを考えると、実家こそ最強なわけなのです。
そんな最強な実家ですが私の部屋は小さく、2人でいれば窮屈に感じ、3人でいればストレスを感じるようなレベルで狭いです。
劣悪な環境で育ってきたんじゃないかと思われるかもですが、部屋が狭いのはリビングが広すぎる間取りの代償であって、幸運にもそれなりの家庭でそれなりの教育とそれなりの娯楽を受けさせてもらい育ちました。
それなりの人生を送り、大人になる頃には大きな本棚2つとそれなりの収納ボックス、加えてデスク上にある小さな本棚まで埋まるほど紙の本を所有していました。
更に入り切らなかった本がダンボール5箱分くらいありました。
私は長い年月をかけて、クソ狭い部屋に本を詰め込み続け、クソ暮らしにくい部屋を作っていたのでした。
私はそんなにたくさん本を読む性分ではないのですが、年間で娯楽・勉強問わず十数冊程度の本は購入しています。
一番アニオタしていたときは本屋をはしごして原作漫画を揃えたりもしていました。
そんな私は大学1年生のとき、初めて紙の本ではなく電子書籍を購入しました。
何故それまで紙で買っていたのか、なぜ電子書籍で買ってみたのか、さっぱり覚えていません。多分大層な理由はなく、気まぐれだったんでしょう。
当時はオタクらしく薄汚れてシワの寄ったリュックを使っていたのですが、本を持ち歩くと表紙が凹んだり、謎のシミがついてしまって萎えることがありました。
その点、電子書籍はどう足掻いてもコンディションが落ちなく、扱いに気を遣わなくていいというのは嬉しい点でした。
スマホで読めるというのも良い点で、片道2時間半かけて通学していた私は「移動中にスマホゲームやる感覚でラノベが読めるから最高」と友人に話した記憶があります。
それから、電子書籍リーダーを購入して快適な読書環境を手に入れ、大判のカラー本もタブレット端末で読むようになりました。
紙で買った本を読み返すために電子で買い直すこともあり、もはや紙で読むのは電子化されていない学術書くらいになっていました。
電子書籍との出会いの話もそこそこにして、クソ狭い部屋に話を戻しましょうか。
私は堕落した日常生活で部屋を汚し続け、数年に一度大掃除して綺麗な部屋を手に入れるという奇っ怪な習性を持っています。
先日、社会人になって初めて大掃除しました。
学生時代はいろんな分野の授業を受けていたので「役立つかも」と中学以降のほとんどの教科書を保存していました。何なら小学校の教科書も。
社会人になると「さすがに使わんな」と思えるようになってきて、「必要になったら最悪買い直せばいいか」くらいの気持ちで教科書を綺麗サッパリ処分しました。
その他の本も含めると全部でダンボール10箱分くらいあったんじゃないかな。
こんなクソ狭い部屋にどうやって入ってたんだってくらい大量に出てきて、親も呆れていました。
ダンボールに詰めるのも一苦労だったんですけど、いざ捨てたらマンションから「本はダンボールに入れるのではなく紐で縛って捨ててください」とお叱りを受けまして、朝っぱらからゴミ捨て場で小一時間くらい作業をしました。クソ辛かった。
指を怪我していたんですけど、その時の作業で雑菌が入ったのか色々と悪化しました。今も痛いです。
その時、ふと思ったんですよ。
幼少期の僕の部屋にあったのが、本棚ではなくKindle端末とiPadだったらなぁ。
ゴミ捨て場の本を見て感情が溢れ出てしまったわけよ。
そろそろ自己紹介しましょうか。
どうもこんにちは。電子書籍過激派です。
こんな読みもしない本にさぁ!!!
ずーーっとクソ狭い部屋の面積を取られてさぁ!!!
管理するのも大変だったしさぁ!!!
思い返せば通学中クソ重かったしさぁ!!!
大学帰りに散髪屋で荷物預けたら「筋トレですねw」とか言われたこともあったしさぁ!!
あと指の怪我も痛いしダンボールに詰めるのも大変だったし暑い中ゴミ捨て場で紐で縛る作業も辛かったし!!!
紙の本なんて一部のマニア向けに細々とやっててくれよ!
大衆向けには紙である必要がないだろ!
紙がスタンダードであることによって世の中の色んな人が維持するコストも管理コストもかかってるわけ!!!
そのコストを浪費し続ける紙スタンダードってめちゃめちゃ罪なことじゃない!?!?
親の本を子供が読んで知識をつけるとか、古本の流通がどうだとか、書店での未知の本との出会いだとか、街の本屋が潰れるだとか、コレクションするだとか、「紙をめくる感じがいいw」だとか!!!
そんな問題どうでもいいくらいに万人のコストを吸い尽くすのは大罪だろ!!!
……はぁ。
だいぶ暴論振りかざしたけど、僕はこの時代に生まれて、色んなコストを紙の本に使わされたことを恨んでいます。
少なくとも電子書籍スタンダードな時代に生まれていたら、もっと広い部屋で十代を過ごせていたんだろうなぁ。
どうも、電子書籍過激派でした。